棚卸をしないと収益が分からない…製造業でよくあるこの状況
製造業の経営者や経理担当者とお話ししていると、
「棚卸をしてみないと、利益が出ているか分からない」というお声を耳にすることがあります。
これは、業種や規模を問わず多くの企業で見られる状況です。
棚卸は「最終確認」
会計上の利益は、売上高 − 費用(売上原価+販管費等)で計算されます。
棚卸は、このうち売上原価を正確にするための在庫評価を行う作業です。
日常的な原価計算や在庫管理が整っていれば、棚卸を待たずに概ねの利益を月次で確認することができます。
棚卸は、数字を確定させるための最終確認の役割に位置付けるのが理想です。
棚卸に頼らざるを得る背景
- 月次での原価計算が難しい
- 仕掛品や工程別在庫の把握が難しい
- 労務費や間接費の配賦が遅れがち
- システムと現場データが連動していない
こうした要因が重なることで、棚卸の結果を見て初めて利益が分かる流れになりやすくなります。
月次で利益をつかむために
棚卸の前におおよその利益を把握できるようにするには、次のような取り組みが有効です。
- 材料・仕掛品・製品の数量と評価額を日常的に記録
- 労務費や製造間接費を毎月配賦
- 在庫差異を定期的にチェックし改善
- 棚卸は「誤差修正」のために実施
こうすることで、翌月早々に粗利や営業利益の速報が可能になり、経営判断のスピードが向上します。
まとめ
「棚卸をしないと利益が分からない」という状況は、多くの製造業が直面する共通のテーマです。
少しずつ仕組みを整えていくことで、数字を早く正確につかみ、次の行動へつなげることができます。