価格交渉って、結局は「人と人」
価格交渉。
言葉にすれば簡単ですが、実際にやるとなると、これほど気が重い仕事はありません。
こちらにはこちらの事情がある。
相手には相手の事情がある。
どちらも分かっているはずなのに、いざ「価格改定をお願いしたい」と伝えた瞬間、空気が少し変わる。そんな経験、ありませんか。
たとえば製造業であれば、原材料費や電気代の高騰は、今や世の中の常識です。
「仕方ない」と理解される場面も増えています。
でも、長年取引している相手に「値上げします」と言うのは、やっぱり気が引けるものです。
「今回は受け入れてもらえるだろうか」
「自分だけがわがままを言っているんじゃないか」
そんな気持ちが、どこか頭をよぎります。
逆に先に「うちも厳しいんですよ」と言われてしまうと、こちらも黙ってしまう。
お互い苦しい。それを分かっているから、余計に言いにくいのが価格交渉です。
私は最近、こう考えるようになりました。
価格交渉は、理屈の勝負ではない。
どこまで相手の事情を汲み、こちらの真剣さを伝えられるか。
結局は「人と人」。
数字の話をしているようで、実は信頼の話をしているんだ、と。
数字より先に誠意を伝えること。
資料より先に現場を理解しようとすること。
その積み重ねが、次の仕事につながっていく。
私はそう信じています。
【まとめ】
価格交渉は、単なる値段のやり取りではありません。
未来も含めた「対話」の延長にあるもの。
最後にモノを言うのは、やっぱり「人と人」。そう実感する日々です。