DX認定は「中小企業診断士」に頼むべき?「ITベンダー」に頼むべき?

DX認定を検討し始めたとき、多くの経営者の方がこんな疑問を持たれます。

「中小企業診断士に頼むのと、ITベンダーに頼むのって何が違うの?」
「結局、どちらに相談するのが正解なのか分からない」

これはとても自然な悩みです。そして、最初にお伝えしたいのは、どちらも間違いではありませんということです。

ただし、役割と得意分野が違います。

DX認定で本当に見られているのは「IT」よりも「考え方」

DX認定というと、「最新のITツールを導入しているかどうか」を評価される制度だと思われがちですが、実際にはそうではありません。

評価されるのは、次のような点です。

  • どんな課題意識を持っているか
  • どの方向に向かって変わろうとしているか
  • そのために何を考えているか

つまり、DX認定は「経営としてどう変わろうとしているか」を問う制度です。

ツールの名前やシステム構成よりも、「なぜそれをやるのか」「どう変わりたいのか」という考え方やストーリーが重視されます。

中小企業診断士の役割

中小企業診断士は、経営課題を整理し、言語化し、構造化することを専門とする存在です。

DX認定の場面では、次のような支援が得意です。

  • 経営者の考えを整理する
  • 現状と課題の構造を明確にする
  • 全体のストーリーを組み立てる
  • 審査で評価される視点に整える
  • 社内外に伝わる説明にする

簡単に言うと、「頭の中にある考えを、通る形に翻訳する」のが診断士の役割です。

ITベンダーの役割

一方で、ITベンダーは「実際に形にする」ことを専門とする存在です。

たとえば、次のような支援が得意です。

  • ツールの選定・比較
  • システム設計
  • 導入・構築
  • 運用サポート

DXを「実行」するためには、ITベンダーの力は不可欠です。戦略や方針があっても、実際に動く仕組みがなければDXは進みません。

どちらが向いているかは「今の状況次第」

どちらに相談すべきかは、会社の状況によって変わります。

  • 何から考えたらいいか分からない → 中小企業診断士
  • 社内で方向性がバラバラ → 中小企業診断士
  • 経営としての整理をしたい → 中小企業診断士
  • 方針は決まっている → ITベンダー
  • 実装を急ぎたい → ITベンダー
  • ツールを選びたい → ITベンダー

優劣の話ではなく、役割が違うというだけです。

一番うまくいきやすい進め方

多くの中小企業でスムーズに進みやすいのは、次の順番です。

  • ① 経営としての整理(中小企業診断士)
  • ② 方向性を固める
  • ③ 実装(ITベンダー)

この流れだと、「なぜやるのか」が明確になり、社内説明もしやすくなり、認定後も活かしやすくなります。

まとめ

DX認定で誰に相談すべきかは、「どちらが正しいか」ではありません。

中小企業診断士は考えの整理が得意で、ITベンダーは実装が得意です。

この違いを理解したうえで使い分けると、DX認定は「取るだけの制度」ではなく、経営に活きる取り組みになります。

当社の立ち位置について

私は、ITベンダーでの実務経験を経て中小企業診断士として活動しています。そのため、経営整理の視点と、実際のIT導入・運用の現実の両方を踏まえた形での整理が可能です。

ご相談も、経営者の方からのものだけでなく、ITベンダー様からいただくケースもあります。

「経営の話をどう表現すればよいか」「実装前提でどこまで書くべきか」といった点について、両方の立場を踏まえた整理を心がけています。

ご相談について

「どちらに相談すべきか分からない」という段階でも問題ありません。

初回相談では、今の状況整理、着手すべきポイント、進め方を一緒に整理します。

無理な営業は行いませんので、まずはお気軽にご相談ください。