DX認定の進め方|中小企業がつまずきやすいポイントも含めて解説
DX認定は、「DXを進めている会社であること」を国が認定する制度です。最近では金融機関や取引先から「DX認定は取っていますか?」と聞かれる場面も少しずつ増えてきました。
一方で、
「何から始めればいいのか分からない」「書類が多そうで後回しになっている」「自分たちでできるのか判断がつかない」
という声も多く聞きます。
この記事では、DX認定の取得方法を手順ベースで整理しつつ、中小企業が実際につまずきやすいポイントもあわせて解説します。
DX認定とは何か(簡単におさらい)
DX認定は、ITツールの導入状況や最新技術の有無を評価する制度ではありません。ポイントは、経営としてDXをどう位置づけ、どの方向に向かって変わろうとしているか、そしてそれを進める体制があるか、という点です。
- 経営としてDXをどう捉えているか
- どの業務・どの課題を、どのように改善したいか
- 推進体制(役割分担・意思決定の仕組み)があるか
DX認定の取得方法【全体像】
DX認定の取得は、大きく分けて次の流れになります。
- ① 現状整理・方針整理
- ② DX認定に必要な内容の整理・言語化
- ③ 電子申請の流れと注意点
- ④ 追加確認事項への対応
- ⑤ 認定取得
① 現状整理・方針整理
最初に行うべきは、「DXとして何をやりたいのか」を整理することです。ここで必要なのは立派なDX構想や数年分のIT投資計画ではありません。
- いま、どこに課題があるのか
- その課題を、デジタルでどう改善したいのか
- すぐにできないことは、なぜできないのか
この段階でよくあるつまずきは、「DXっぽいことを書かなければいけない気がする」という思い込みです。DX認定では、背伸びした内容よりも、実態に合った説明が求められます。
② DX認定申請書の作成
整理した内容を、DX認定の申請書に落とし込んでいきます。申請書では、次のような項目を文章で説明します。
- 経営ビジョンとDXの関係
- DXの取り組み方針
- 推進体制(誰が・どう進めるか)
- IT・データ活用の考え方
- 情報セキュリティへの対応方針
ここで多くの方が感じるのが、「何を書けば正解なのか分からない」という壁です。DX認定には模範解答がなく、整理と言語化の力がそのまま問われます。
③ 電子申請(提出)
申請書が整ったら電子申請で提出します。手続き自体は難しくありませんが、記載漏れや表記ゆれなど、形式面の不備で手戻りが起こることがあります。
④ 追加確認事項への対応
提出後に「追加で確認したい点」が返ってくることがあります。いわゆる差し戻しですが、実態としては内容をより正確に理解するための確認です。
この工程では、「何を聞かれているのか」「なぜ伝わらなかったのか」を冷静に整理し、補足・修正を行う必要があります。実務上、最も時間と労力がかかりやすい部分です。
⑤ 認定取得|期間の目安
- ヒアリング〜初回申請まで:約3か月
- 追加確認事項への対応:約3か月
合計で約6か月が取得目安となります。
「自分でできそう」に見えて、意外と難しい理由
DX認定は、制度としては自社で取得することも可能です。ただし途中で止まってしまうケースには共通点があります。
- 経営の話をどう言語化すればいいか分からない
- 書いているうちに論点がずれてしまう
- 追加確認事項への対応で方向性がブレる
つまり、制度理解よりも「整理と言語化」が難しいのです。
それでも、まずは自分で整理してみる価値はあります
DX認定は、最初から専門家に頼らなければならない制度ではありません。一度は自社で整理してみることで、次のようなことが見えてきます。
- 何が分からないのかが分かる
- どこで止まるのかが見える
- 社内の認識ズレに気づける
そのうえで、「整理はしたが文章にできない」「これで本当に通るのか不安」「追加確認事項への対応が難しい」と感じた段階で、外部の力を使うのは自然な流れです。
DX認定を申請作業で終わらせないために
DX認定は、取得そのものが目的ではありません。本来は、経営方針を整理し、社内外に説明できる形にし、次の改善につなげるための通過点です。
DX認定をどう進めるか迷っている方は、DX認定対応コンサルティングの内容をまとめたページも参考になると思います。
